「三百年の子守唄」2019 観劇感想

2019-08-24

いつも舞台自体への感想はその全公演が終わってからしか書かないのだけど、今回はすでに初演でシナリオがわかっているので、時間のある時にしっかり書こうと思います。ほぼ1部のみの感想です。ネタバレということで、ここで引き返す方のために画像をひとつ挟んでおこう💕本当この角度が大好き💕

 

 

 

ひとつの物事に対して

 

同じ人材が携わること

 

その中で積み重ね

 

試行錯誤を重ねることで

 

より良いものが出来てゆく

 

何でもそうだと思うんだよ

 

これは私の持論というか

 

ある意味テーマなのだけどね

 

※文中、呼び方に「さん付け」「呼び捨て」などの揺れがありますが気分で書いているのでご了承ください。

 

【舞台全体について】

 

■「演劇的な装置」の効果

まず目に見えて嬉しかったのが「舞台装置」。パンフの茅野氏の言葉の中に「演劇的な装置」と書いてあったけど、まさにその通りであの初演の寒々しい白い舞台から大幅に良きになった部分だと思います。もっくんや荒木さん、鈴木拡樹氏などの役者さんが「2.5次元舞台もストレート舞台も舞台演劇としては同じこと」と話されていますが、まさにその姿勢をドスンと現しているかのような作りです。

 

あれ、よく考えられていますよね。場面によって色んな景色を見せてくれる。 階段状で立体感がある上に、物語の流れに合わせて動く動く!!!! 時には役者を乗せたまま、スポットを当てたまま動く動く。 初演で気になったシーンの合間のダレが解消されたのもこの舞台装置の使い方が大きいかもしれません。

 

https://spice.eplus.jp/articles/224729/images/634452 SPICEのゲネプロレポートより

 

刀剣男士たちが腰掛けて話をする場面がいくつもあるのですが、そこに奥行きと空間が生み出されて物語を感じます。ほら、平面でも横並びに並んでる構図より、斜めとかに配置するほうが空間にニュアンスを感じるでしょう? 時たま暗転したときに下に仕込んだ濃い青のLEDの光加減がまた効果的。演出もしがいがあるって感じでしょうか。

 

■音響・照明に注目してみた

初演を生で観劇していないので何ともいえないのですが、効果音の特に刀の音をこれまでより工夫されているように感じました。特に石切丸と大倶利伽羅の刀を交える2つのシーン。「軽いなぁ」と「重くなったね」 ここの違い!!!!ライビュ(宅ビュ)でしっかり見ようと思います。

 

シーンの合間のダレを無くす工夫として、暗転がかなりしっかり使われていました。照明だけで観る視線を誘導してシーンを切替する演出も効果的に使われていて、そんなに多くの舞台に足を運んだほうではないのだけど、これもかなり「演劇的」だと感じました。 おちゃろくの舞台を思い出します。

 

■「説得力」が深くなった

どの演劇でもドラマでもそうなんだけど、私はクライマックス以前のそこに至る心情や関係性にどれだけ説得力を持たせられるかがとても大事なポイントだと思っています。演出の成熟か、役者さんたちの成長が大きいのでしょうか。物語への説得力が大きくなりましたね。特に半蔵(石切丸さん)と若君(信康さん)のトリカブトのシーン!!!信康さんが背中から抱き着いている姿で二人の心の通った関係が一瞬で伝わってきました。

 

 

【石切丸と信康さんのこと】

 

■心の優しい子に育った

 

にっかりさんが言います

「心の優しい子に育ったね」

 

今まで「優しい子に育った」のは歴史的必然で、この子は元々そうなんだと何の疑いもせずにこのセリフを受け入れていました。物吉くんの「家康公は元々そういう人なんです」というセリフもありましたしね。

 

この「優しく育った」の言葉を誘引した、吾平が大倶利伽羅に「剣術を教えて欲しい」というシーン。近くで見ていた信康ちゃんがおもむろに立ち上がり、吾平と一緒になって「頼む」と頭を下げるのですが、その時に石切丸も腰を浮かせて動こうとします。私は、石切丸は信康さんの行動につられて、というか子供の行動が心配で腰を浮かせたとず~~~~~~っと思い込んでいたのですが、本当は「石切丸も間に入ろうとした」つまり二人して同じ行動を起こしてたんですね。

 

本当に今更感申し訳ない。初演を観返して確認しているのですが、初演でもやはりそこはキチンと演じられていました。しかし、前述の通り今回の三百年では石切丸と信康さんの親子感!石切丸が「育てた」表現がより伝わるように演じられています。だから、余計にそれが印象的だったのでしょう。

 

■心の優しい子に育ててしまった

そこで更に思ったのが、信康さんは「優しく育った」のではなく石切丸が「優しく育ててしまった」のではないかと。何だか目に見えるようです。”うっかり” ”思うまま”に”全力”で子育てをしてしまう石切丸さん。

 

「花が好きで自然が好きで・・・」そう綴る石切丸の何と切ないことか。まるで石切丸己そのままじゃないか。「冷たいほどに強く」育てることも出来ただろうに。もしかしたら、石切丸は「強く、家康に謀反を起こすほど野心に萌えた人物」が悲しい歴史の正解だと思い「優しく」育てたのかも知れない。

 

でも本当は石切丸がどう育てようが、歴史の流れは一つの方向に結末をもっていくのでしょうし、それがわかっていたからこそ石切丸さんは思うままに愛しんで育てたのではなかろうかo(T^T)oと珍しく色々解釈してみた。

 

■心の繋がりの説得力

前の「説得力」の段でも書きましたけど、この石切丸さんと信康さんの関係性。これがしっかり描かれていないと最後の石切丸の葛藤・闇落ちのシーンだけでは物語が繋がりませんよね。

 

先ほどのトリカブトのシーンもですが、子育て経験者としては、石切丸様の赤子の抱き方の進化に目を見張ります。他の人の話を聞きながらでも横にユラユラ揺れるスイング!リズム!!!完璧な抱き方なんです。ほんまに赤子を抱く日々を送ってたら自然とそうなってしまうリズム感。いや、まじで。役者の扱い方で「それ」が生きた赤子なのかただの小道具なのかこちらは肌で感じてしまう。

 

つまり、いくら葛藤・闇落ちのシーンだけをうまく演じていてもエチュードではないのだからその前提の「愛おしい」が表現されていないと半分も伝わらない。そこがかなり補完されていて、というか乙女のトキメキ完璧乙女のトキメキで、もうもうもう「何かほかに方法が・・・」のシーンも、介錯のシーンも、信康さんの「あまり無理をするな」も(´;ω;`)ウゥゥ 涙が滝。波 こりゃ波か

 

https://twitter.com/sakiyama_staff/status/109488364421524275

 

【三百年は歌】

 

■三百年がミュージカルで良かった

ま、私が音楽が好きだからなんですけど(笑)それに、いつも三百年と略してしまうけど、正式には「三百年の子守唄」ってぐらいですから(笑)

 

シナリオ全体が徳川家康の一生の流れを表しているので、メリハリ・ドキドキ次から次への急展開ではないですよね。つまり、時間や心の流れの表現がとても大事で、それには「歌唱」がピッタリなんですよ。これで表現しない「三百年」の舞台って想像できない(笑)それこそダレるわ。ほんまに三百年チームは歌唱力高いので大好きです。本当に良いですよね~~~有難い(拝)

 

■つばささんの歌唱力UPが半端ない

一年間、アーティスト活動した成果!!!

俳優とアーティスト活動の相乗効果!!!

だからサキヤマニアは幸せなんだよ。

本当に素敵だった。

声の伸びも、表現力も、ああ、胸を締め付けられる。

きっと歌だけではなくて、普通のセリフの発声にも生かされているよね。

もっとたくさん褒めておきたいけど

それは、別のエントリー書きます(≧▽≦)♪

 

【三百年座組の本気】

私も京都の3回を見ただけなのですが、観劇されている方のツイートをみてみると、どうやら各地の公演の節目ごと、日ごとに変化をつけたり、進化しているらしい。日替わりとかそういう目にみえるところではなく演技や演出の方面。アドリブが多い少ないじゃなくて、日々、その役としてその日をどこまで極められるか研ぎ澄ましている印象。

 

これは荒木さんの舞台ストイック先輩の存在が大きい気がする。(しらんけど)

座長のつばささんの刀剣男士としての理解の深さやそれこそ研ぎ澄ますストイックさと合間って上手く全体に増幅している印象(きっとそう)

さらには、太田さんの役に色をつけてゆく作業は天下一品だからきっと周りの方々もそこから学ぶことが多いだろう。(しらんけど)

歌唱力ではSpiさんが居るからどうしても上がっていくし、上がろうとするだろう。(多分な)

龍儀くん・牧島くんの存在も、そこに学ぼうという意欲的エネルギーを足しているに違いない(しらんけど)

 

子役の二人、幸せだなぁ(#^^#) (これは絶対)

 

この座組全体から感じられる

最後の最後まで「極めてやるぜ」感が痺れます

 

で、最初の言葉に戻るんですね

 

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ひとつの物事に対して

 

同じ人材が携わること

 

その中で積み重ね

 

試行錯誤を重ねることで

 

より良いものが出来てゆく

 

——

 

三百年の子守唄の再演はまさにこれを体現してくれたし、それ以上の本気を見せていただいている気がする。再演どころかまださいさいえんどころか次も期待してしまうし、無理だろうけどこの座組で新作も観てみたい。

 

 

円盤や配信・映像もいいけど、こうやって書いているとやはり生の舞台観劇が好きだなと思う。あ、映像ならシリーズ化して極めるのもいいわよね (黒鴉)(おかずくん)

結局着地点は・・・つばささん

はい、サキヤマニアです

 

千秋楽ライブ配信が

楽しみだぁあああああ

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