舞台「孤島の鬼」

2019-08-24

 これはかの江戸川乱歩の小説を舞台化したもので、私にとっては「崎山つばさ」が出演している以上にそういった意味で興味深い作品のひとつであった。

 
しかし、この作品の存在を知ってから暫くは、私はいきなり円盤を手にしてしまう事を躊躇らっていた。何故なら、そこいらに散らかっているその作品のカケラからは、つまるところ、ただの腐女子好みのテーマなのではないか?と思わせるかほりしかして来ないのだ。
 
あー。この舞台に合わせて、独特な昭和文豪的な文体を真似しようと思ったが、むっりーんニヒヒ
 
ま、DMM動画で1週間だと1000円というお手軽さだったから、見てみることにした訳です。
 
ーーーーー感想ーーーーーー
 
●舞台演出が素晴らしい
 
原作に流れているであろう、文章の美しさや行間に流れる世界感、その芸術性が、舞台演出や美術で素晴らしく表現されていました。この舞台は芸術的です。
 
●根源のテーマが「重い」
 
ネタバレになるので書けませんが、なかなかに今のご時世では扱いにくいテーマですな。初めて通して見た時は、ハッキリ言って
どよーん
となりました。
 
●ベーコンレタスバーガー
 芸術的で文学的な一方通行の純愛
 
 
そして
 
●つばささん
 
やはり、美しい、そして妖しい
おそらくこの物語の説得力において
とても大切な要素
 
セリフが多くて大変だったとあるが
なるほど、これでは大変だったろう
 
舞台自体がこの小説の文章を大切に
活かすように、部分、部分がそのまま
朗読劇をしているような作り方
 
さらに、つばささんは
今の「私」として回顧しながら
舞台の時間軸を流すナレーター役
 
ああ、そうか
三百年の石切丸の語り
 
淡々としているようで、ダレなくて
ナレーション的な部分と
石切丸としてのセリフとの
切り替えというか、流れが
絶妙だと思っていたけど
 
ここで、似たような立ち位置の
役柄を経験してたんだなぁ
 
この作品では多少演技が淡々とし過ぎな気もするけど、白髪になるほどの経験をした若者という設定だから、普通より脱力した語りで正解なのでしょう。
 
底に流れるテーマは苦手だけど
エンタメではない
こういう文学的で芸術的な本格舞台も
いつか、生で観劇してみたいものです。

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